2017年08月26日

「AMBER MOMENTS」 in 小諸高原美術館

夕方6時開演の「ANBER MOMENTS」と題された、フルートとギターによるデュオコンサートに出掛けてきました。場所は小諸高原美術館。ギタリストの斎藤明子さんとフルーティストの山口直美さんお二人によるコンサートです。
美術館でコンサート?と思いますが、最近ではこういったコンサートが多くなっているような気がします。高原美術館の中の白鳥映雪の作品が展示されている白鳥映雪館がコンサートの会場です。


【プログラム裏表】

プログラムは休憩を挟んだ二部構成。前半にグノーのアベマリアやドボルザークのユモレスクなど、途中ギター独奏とフルート独奏を挟みながらお馴染の曲が演奏されました。

コンサートホールではない会場のせいか、音が非常に伸びている印象。最初の曲、アベマリアでここ独特の響きを感じたような気がします。
絵画という空間芸術と音楽という時間芸術が融合した、四次元芸術を堪能できました。

プログラム前半が、
・バッハ(グノー)/アベマリア
・ドボルザーク/ユーモレスク
・イベール/間奏曲
・タレガ/アルハンブラ宮殿の思い出(ギター独奏) 
・バッハ/主よ我らここに集いてBWV731
・バッハ/無伴奏フルートパルティータよりアルマンド(フルート独奏)
・マイヤーズ/カバティーナ
・モリコーネ/ニュー・シネマ・パラダイス

休憩を挟んでプログラム後半が、
・ヴィラ=ロボス/ブラジル風バッハ第5番よりアリア
・ラウロ/ベネズエラ風ワルツより
 アンドレイナ
 ナタリア
 ネリー
・ピアソラ/タンゴの歴史より
 1900 酒場
 1930 カフェ
 1960 ナイトクラブ

後半が始まるときに、「禁じられた遊び」のギター独奏が開始の合図になりました。


【プログラム中】

後半のプログラムは、民族音楽とクラシック音楽の融合がテーマとなっていて、空間芸術と時間芸術が融合したこのスペースに相応しい内容でした。
自分の好きなラウロ、ピアソラが聴けたのは嬉しかったです。ピアソラは超有名な曲ですが、フルートとギターというディオの演奏会がなかなかないので、聴く機会がないからです。

仕事を早々に切り上げて聴きに来た甲斐がありました。  


2017年08月24日

リュートと琵琶とピパ(中国琵琶)と

佐久古楽合奏団で自分はリュートを弾いてますが、そのリュートとルーツを同じとされる琵琶。
正直いうと、リュートよりも琵琶を弾いてみたかった。琵琶よりもリュートのほうがまだ手に入りやすかったわけで。
最近では中国琵琶(Pipa)にも興味が湧いてきてます。

琵琶は物悲しい雰囲気がありますが、それは琵琶独特の「さわり」や平家物語からきているのでしょう。
怪談の効果音としても使われるたり、あるいは小泉八雲の耳なし芳一の話とか、そのイメージのほうが強いかもしれません。

昔、平家物語の抜粋がCDになってたのを買ったんですが、琵琶の音がギターっぽくて残念でした。昔はそんなんでしたが、今ではYouTubeで聴けるところが良いですね。

さて、琵琶というと、年老いた法師が弾くイメージですが、このかたはお若い。自分が知った当時は20代ということでしたから、今でもまだ30代?
女性の年を詮索するのは下衆の極みですが…。


【「本能寺」より】

染み染み、ホントいいですわぁ。


中国琵琶に興味が湧いたのも、たまたま聴いた奏者が若い女性だったから?


【帝都】

奏法をみると中国琵琶は指に爪をつけて弾いているみたいです。中国琵琶独特のトレモロも、親指の上下やギターでいうp、i、m、aみたいです。


【清明雨上】  


Posted by semc1600 at 21:55Comments(0)音楽

2017年08月22日

ダウランドを練習

日曜日は団員のS氏宅で、ダウランドの5声を2曲、

The King of Denmark's Gallard
M.George Whitehead his Almand

を練習しました。前回練習した、

Flow my tears

を含めて、次回の演奏会ではダウランドの曲を何曲かできたらと思います。

練習に集まれたのは3名でしたが、練習リミットの17時までの残りの1時間は音楽談義に花を咲かせ、充実した時間が過ごせました。

この時、先日の『森の100年コンサート』の写真が配られましたので載せておきます。


【トレブルガンバのIt氏、リュートは私、アルトガンバのIs氏、テナーガンバのK氏、バスガンバのS氏】

 
【合奏団の中で自分はアルトガンバとリュートを持ち替えています】

野外でのコンサートなので、リュートはマイクを付けました。全体の演奏でも多少アンプを通していました。
ガンバコンソートは人に聴かせる為でなく、内輪で楽しむことが多いのです。こういった野外で人に聴かせる、というのは想定されていません。
当時の出版されている楽譜を見ると、それぞれのパートが一枚に、それぞれの向きに五線譜が書かれています。これはテーブルを囲んで、この一枚の楽譜を覗き込んで演奏できるからです。

写真をみると、森の中でとても良い雰囲気ですが、湿気が多く調弦が大変です。
ガンバに張ってある弦はガット弦なので、湿気を帯びると伸びて音程が低くなります。それに切れやすくなります。
楽器自体の鳴りも悪くなります。
松脂もベタツキ、弓が引っ掛かり過ぎたりします。

S氏のフェイスブックで、森の100年コンサートの写真が紹介された時、それを見たガンバ奏者の上村かおりさんがコメントで、やはり湿気のことを気になさっているようでした。
楽器にとって湿気はあまりいい事はないようです。  


Posted by semc1600 at 19:31Comments(0)その他

2017年08月13日

次回のコンサート

次回のコンサートは10月に2回を予定しています。21日の土曜日は真田町で、28日の土曜日は佐久市で。
真田町でのコンサートはゲストを迎え、またコンソートにバロックギターを加える予定です。
佐久市でのコンサートは、どういった形でのコンサートになるかは未定です。

というわけですが、とりあえず新曲を練習しようとことで、前々回の練習時から何曲か練習をしてみました。
それが次の6曲です。




リンク先は曲の試聴ができますが、このリンク先はSpotifyというストリーミングサービスで、登録してないと聴けないかもしれません…。Spotifyに登録しているかたはログインして聴いてみてください。

最近はいくつかストリーミングサービスがありますが、Apple musicやGoogle Play Music、LINE MUSICなどは有名ですが、このSpotifyは曲数が最大で、無料でも曲を終わりまで試聴できるところが気に入ってます。そのため途中でコマーシャルが入ります。コマーシャルは有料版だと入らないようです。

William Byrd / Consort Song -When I was otherwise

Juan de Cabezon / Qui en al partir, partir

Giovanni Coperario / Fantasia 5

Anon. / Dizen a mi que los amores he

Antony Holbone / Muy linda

John Dowland / Lachrimae Antiquae

最後のJohn Dowland / Lachrimae Antiquae(ダウランド/古き涙のパヴァーヌ)は5声にリュートが入っています。佐久古楽合奏団は演奏メンバーが5人でリュートまでは手が回りませんが、リュートを入れて演奏してみたい曲です。しかしリュートパートはかなり難しいです。
この曲の歌ヴァージョン(流れよ、我が涙)を、歌とリュートとバスガンバでも演奏する予定です。  


Posted by semc1600 at 16:38Comments(0)告知

2017年08月11日

森の100年コンサート 「山の再生を願って」

森の100年コンサートに出演してきました。
このコンサートは、大丸家具店さんが主催する、山の再生をメインテーマに様々な取り組みを実践している『カラモリ会』がおこなっているコンサートです。今年は二回目。
『カラモリ会』は「ズクを出せば薪はタダで手に入る!一切お金のかからない」をコンセプトに、月に3回森に入って間伐材を薪などに有効利用する活動を続けているそうです。

場所は、カラモリ会が4年の歳月をかけて整備したという標高1000メートルの「小海の森」でおこなわれました。
ナビにない山奥の車道から徒歩で小道に入ると、しばらくして急な坂道の下にステージがありました。森に囲まれた木のステージです。
桧の間伐材を利用している、まさしく『ひのき舞台』です。その上にはカラマツで作られた『ピアノ』が置かれていました。ここで何組かの演奏が披露されます。
斜面に設えられた客席は丸太と板です。


<小海の森>

野外でのステージは、佐久古楽合奏団にとって初めての経験で最初は不安もありましたが、演奏はともかく素晴らしい環境で演奏できました。


<佐久古楽合奏団>

ガンバやリュート自体『木』で出来た楽器、リュートはその名前の語源がまさしく『木』です。森の中での演奏はとても馴染んでいたと思います。

プログラムは佐久古楽合奏団のヨーロッパの古い音楽から、日本の昔からの伝統音楽、そしてさらに時代が遡り、縄文の時代へと思いを馳せる歌へと続いていきました。

森の100年コンサートについては、下記のリンクで。
大丸自然エナジー研究室  


Posted by semc1600 at 19:23Comments(0)出演コンサート

2017年08月09日

満蒙開拓の夢と受難の記録

佐久古楽合奏団の練習場所としてお借りしている「佐久市望月歴史民俗資料館」では、今月いっぱい「満蒙開拓の夢と受難の記録」という企画展が開かれています。

開館時間は、午前9時〜午後5時。
入館料は、大人300円、高校・大学生250円、中学生以下無料。
14,15日は無料。
休館日は、17,21,28日です。

期間中、紙芝居の上演や望月周辺の戦争遺跡を訪れる催しがあるそうです。  


Posted by semc1600 at 18:44Comments(0)

2017年08月07日

涙のパヴァーヌ(ラクリメ)

今週も佐久古楽合奏団の練習を、メンバー宅でおこないました。8月11日の演奏(※)に向けての練習です。
この演奏は何組か出演する中のいちグループとして出るわけですが、この日現在、出演時間がわかっているだけて、場所などの詳細がわかっていません。今週火曜日にはハッキリするそうですが…。

約20〜30分のステージで演奏する曲目は、

ホルボーン/すいかずら
ホルボーン/パヴァーヌとガイアルド
ゼンフル/ああ、エルスライン
マレンツィオ/西風が戻り
リュリ/トルコ人の儀式の為の行進曲

以上6曲です。
これらの曲は完璧に佐久古楽合奏団のレパートリーになっているのでザッと通して、新曲の練習をしました。
そのいくつかの新曲の中で、ダウランドの『ラクリメ』を演奏したのですが、前回よりも進歩。中間部の掛け合いのところもまぁまぁ合うようになり、弾ききることができました。
その余裕からか、ラクリメの歌曲版を歌とリュートとバスガンバという編成で演奏。ガンバコンソート版とは、また違った良さがあります。

ガンバコンソート版にもリュートパートがあるのですが、5声の編成でメンバーが5人なのでリュートは入れられませんが、このリュートパートは歌曲版のリュートパートよりも難しいです。
譜例を示します。


コンソート版


歌曲版

※追記:小海町の小海の森でおこなわれる『森の音楽コンサート』という催しです。佐久古楽合奏団の演奏は、12時40分からになるようです。
ちなみに入場に1,000円かかるようです。

詳しくは下記のリンクから。
森の音楽コンサート  


Posted by semc1600 at 00:26Comments(0)

2017年08月06日

飢餓海峡とヴァイス

水上勉の『飢餓海峡』は幾度か映画化ドラマ化されていますが、自分の印象に残っているのがこれ。



オープニングが始まる前にヴィイスのリュート曲、おそらく『ロジー伯の墓』が流れています。その他ドラマの中で度々ヴァイスのソナタ『不実な女』が流れます。演奏者はおそらくドンボワでしょうか。
テレビドラマの中で、しかもこの年代リュート音楽がまだ珍しい頃に、ドラマの劇中曲に使われるのは非常に珍しいと思います。

このヴァイスの『不実な女』は、今ではそのタイトルを『異邦人』とすることのほうが一般的です。

自分は趣味でリュートを弾いているけど、ここで聴いたリュートが、自分がリュートを始める切っ掛けになったと言ってもいいかもしれません。  


Posted by semc1600 at 12:17Comments(0)

2017年08月02日

ガンバ奏者上村かおりさんと佐久古楽合奏団

先日、軽井沢コルネでおこなわれた、ロイヤルコンソートのフーガの技法。
この日、ベルギーで活躍されているロイヤルコンソートメンバーの上村かおりさんとお話させて頂く機会に恵まれたわけですが、その時の写真ができてきました。



佐久古楽合奏団にとってとても貴重な体験でした。


YouTubeにバスガンバを弾かれている動画あります。




また、こちらにガンバ奏者上村かおりさんのYouTubeのチャンネルがあります。  


Posted by semc1600 at 19:27Comments(0)