2018年11月28日

マンドリン合奏団「玄」12th.Concertを、聴く(後)

ファジョーリ、サヴァールの来日でTLが賑わっているのを見て、休日に仕事が集中するのを嘆いてみたり。
CDで聴いているのを生で聴く機会を逃すのは本当に勿体ないと思ったり。
無理をすれば都内に出られないわけでもないですが、町の音楽愛好家らの演奏を聴くというのも大事なこと。


【大賀ホール天井】

さて、続きです。
第2部の最後の曲は、

ラダー/弦楽の為の組曲

四楽章なる組曲です。
どの楽章もイギリスの古い民謡に基づいた曲で、英国人らしいウィットに富んだ編曲が成されていたような気がしました。
元になった曲がどういったものかはわかりませんが、第4楽章の「アイロンをかけまくる」というタイトルがついているものは聴いたことがあります。カノンで、非常に快活で楽しい感じの曲でした。


【丁寧な解説が書かれたパンフレット】

第3部は大曲が二曲。
外山雄三/弦楽の為のラプソディー

2部の最後の曲はイギリス民謡でしたが、この曲は日本の民謡が元になっていました。
パーカッション群が入るんですが、マンドリンアンサンブルとのバランスが悪かったような気がします。

最後の曲は、
ドヴォルザーク/交響曲第9番より第2楽章

団員のTさん編曲によるもので、毎回この方の編曲作品は楽しみにしています。

アンコールは、この合奏団特有のものなのでしょうか、気をてらった演出が見ものでした。  


2018年11月25日

マンドリン合奏団「玄」12th.Concertを、聴く(前)

日曜日は仕事だったのですが、軽井沢で、恐らくお昼には終わるだろうという目安があったので、午後におこなわれた、マンドリン合奏団「玄」の定演に行ってきました。

目論見通り、仕事はお昼に終わり14時からの開演に間に合うことになりました。
軽井沢での仕事は朝向かったので道路の混みは気にならす(車で向かいました)、それよりも軽井沢の某所での仕事を終えてから、演奏のおこなわれる大賀ホールまで車で向かう頃は混んでいるだろうと、会社の車は止めて私用車に自転車を積んで出掛けました。自転車で大賀ホールに向かうわけです。
仕事を終える某所から車を止めておける駐車場を調べると、湯川ふるさと公園が某所から違い。そこから自転車で30分で大賀ホールに着きそうです。
湯川ふるさと公園で、途中コンビニの商品でお昼を済ませ、調べた通りに、大賀ホールには開場の時間に着きました。


【当日のプログラム】

プログラムノートは、この団の指揮者により丁寧に書かれていました。
それによると今回のコンサートは、「歌うこと」をテーマに据えられているようです。

大賀ホールお馴染みの、小鳥の囀りによる開演の合図の後、第1部のプログラムが始まりました。

第1部の最初は、
シベリウス/カレリア組曲 第1楽章「間奏曲」

シベリウスが生まれたフィンランドの歴史や風土が、マンドリンによって奏でられていました。

2曲目は、
末廣健児/流星群

マンドリン界では人気の若手作曲家の曲で、現在人気ナンバーワンで、YouTubeでも、この曲は多くのマンドリン団体の演奏が聴かれます。
夜空を飛び交う星たちを想像させる(ライナーノートの通り)ロマンティックな曲で、僕が今回最も聞きたい曲でした。

第1部最後の曲は、
ラウダス/ギリシャ風主題による序楽

僕はもう何年も前に、社会人のマンドリンサークルに入っていて、この曲はそこで演奏したことがあり、非常に懐かしい思いがしました。
ギリシャ、中東を思わすような独特の旋律が繰り返され、何となくユーモラスな感じも受ける曲です。


【開演前のステージ】

第2部は、イギリス、アメリカのポップスから、
ビートルズ/イエスタデー
ビージーズ/若葉のころ
ミドラー/ローズ

特にビージーズの「若葉のころ」は、トレーシー・ハイドのそばかす顔が浮かんでくるほど懐かしく、高校生の頃、その当日つき合っていた彼女と観に言った「小さな恋のメロディ」のサウンドトラックのテープは擦り切れる程聴いていました。
観に行ったのはリバイバルで、この映画が日本で初めて上映されたのは確か中学の頃だったような気がします。

と言うわけで、執筆の力が尽きたので、つづく。  


2018年11月24日

テオルボの練習

せっかくのテオルボを、佐久古楽合奏団で活かそうと思い再び練習を始めました。
このデッカさの為、ひと月前に練習した時に肩と腕が痛くなってしまい、やっと痛さも取れてきたので再開したわけです。

ヴィゼーの組曲の中のこの曲(↓)がカッコよさげなので、


【ド・ヴィセー/組曲イ短調より”プレリュード”】

この楽譜の二段目の途中まで弾いてみました。


【練習風景】

なんともたどたどしいですが、ふだん弦長60cmほどのルネッサンスリュートを弾いていると、楽器の長さ2m近く、弦長88cmもあるこのテオルボはそれに比べてかなり弾きにくいです。あと弦の数が14本もあるので、間違った弦を弾いてしまうし、フレットの間隔も広いので間違ったところを押さえちゃったりします…。
左の写真は構えてる時のものですが、こうしてみるとその大きさがわかると思います。
胴体(ボウル)の大きさが今弾いているルネッサンスリュートくらい、全体の長さが150cmくらいが弾きやすそうな感じがします。

いつかこのテオルボが、合奏団の中に参加できたらと思っています。

さて、佐久古楽合奏団には演奏の依頼が来ているようです。
決して上手とは言えない演奏ですけど、それでもその演奏を聴いて、お話を持ってきて頂けるのはとてもありがたいことです。
佐久という限定された中で活動しているわけですが、自分の住む小諸でもと思っています(小諸図書館で二回、第1回の朗読のせかいで演奏をしていますが)。

小諸には古楽を演奏するに面白い場所が多い気がします。町屋とか蔵とか。その中で古楽を演奏することに違和感はありません。キリスト教が日本に伝わった時、西洋の音楽は日本の家屋で演奏されたのですから。

小諸は「音楽のまち」を掲げています。
小中学校の合唱や合奏は高い評価を受け、県内唯一の音楽科のある高校があります。
町中ではロックやアイリッシュの音楽イベントがあり、定期的にコンサートを開いているグループもあります。その中に古楽もあってもいいかなと。  


2018年11月20日

ウエストサイド物語/上田グローリア合唱団定演を、聴く(後)

余談はさておき、つづく小山章三氏の作品から、

水上~混声合唱組曲「千曲川の水上を恋ふる歌」より

一杯のコーヒーと~無伴奏混声合唱組曲「朝のひかりの中に」より

混声二部合唱「あなたを知らない」

人恋し さうぶ湯や 捨てられぬ~「加舍白雄 四季の俳句」より

秋~混声合唱組曲「葉っぱの子」より

しだれ桜のブランコ~混声合唱組曲「神様からの贈りもの」より

と、素晴らしい歌声を聴かせていただきました。「水上」と「しだれ桜のブランコ」が特に良かったです。

一部が終わり、引き続き二部は、

ブラームス/ドイツ・レクイエムから
第二楽章、第四楽章

が歌われました。
これはピアノとエレクトーンの伴奏付きです。


【パンフレット/プログラム】

この曲は昨年亡くなられた、この合唱団の顧問をされていた小山章三氏への追悼の気持ちを込めて歌われていました。

エレクトーンは合唱の中では異質だなと感じました。スピーカーの位置がステージの両端にあったせいかもしれません。
第二楽章は、印象的な低音とティンパニーに乗り合唱が歌われ、第四楽章は二重フーガで、非常に難しい曲と思いましたが、各声部しっかり歌われていました。

レクイエムは、いわゆる三大レクイエムと言われる、モーツァルト、ヴェルディ、フォーレの他にも、ケルビーニやベルリオーズなどを聴いたことはありますが、ブラームスは聴く機会がなかったので、全曲を聴いてみたいと思いました。


15分の休憩を挟んで第三部。
休憩の間にも、団員募集で四重唱のパフォーメンスがおこなわれました。
休憩時間中でもこのようなパフォーマンスはなかなか楽しい演出でした。


第三部はウエストサイドストーリーからの楽曲を、上田染谷丘高等学校の舞踊班のダンスと共に演奏されました。

トゥナイト
すてきな気持ち
ひとつの手、ひとつの心
マリア
アメリカ

合唱団の歌うおなじみの曲に合わせ、舞踊班の軽やかでしなやかな、キレキレの舞踊が踊られます。素晴らしいステージでした。
  


2018年11月18日

上田グローリア合唱団定演を、聴く(前)

上田グローリア合唱団の定演を聴きに行ってきました。
団員のT氏のお誘いを受けていたのですが、今年は地区の役員を仰せつかっていて、同じ日にその役員の慰労会があり、ギリギリまでどちらを優先すべきか迷ってました。

今年は区の役員を三つやっていて、それぞれの役員での慰労会もいい加減ウンザリしそうなので、それと自分のいる区は昔からの因習が残っているようなところで、他地区からやってきた自分には未だに馴染めません。役員会ならそれなりの義務で出ますが、慰労会で馴染めない人たちとの付き合いは苦手なので、慰労会は止めておきました。


定期演奏会は午後2時からサントミューゼにて。近くのアリオで時間を潰そうと少し早めに自宅を出ました。

アリオではロフトでほぼ日手帳を。ここ数年weeksを使っていて来年もweeksで、今度はMEGAにしてみようと手にとってみましたが、意外と重い。
と言うわけで、手帳はほぼ日ストアで買う予定ですが、通常のweeksにしようかMEGAにしようか迷いが生じました。


【第63回上田グローリア合唱団定演のフライヤー】

ブーランジュリー横浜のパンで軽い昼食にして、サントミューゼへ。演奏会は大ホールでおこなわれます。
当日のチケットを受付で購入し、二階の大ホールに向かうと既に人で溢れてました。ホーム内も満員、三階席までほぼ九割がた埋まっていました。
フライヤーには63回と定期演奏会の回数が記されています。もう六十年以上の歴史の積み重ねが、大ホールの1500席をほぼ満員にするこれだけの人たちを呼び込めるのでしょう。

席の埋まりを見て三階席に回ってみましたが、ステージまで遠いのでやはり二階席にしようと戻り、辛うじて空いている席に身を沈めました。


ステージは、上田グローリア合唱団のテーマソングで始まりました。

上田グローリア合唱団の歌
「歌声は風に乗り」

音取りのピアノから、無伴奏で歌が歌われました。ソプラノ、アルト、テナー、バス、それぞれの声がバランスよく混じり合い、美しいハーモニーが奏でられました。

正直な話、合唱はあまり聴きません。
中学の頃、運動部だったボクは、合唱部の顧問をしている音楽の先生にこの美声を請われ、運動部のシーズンオフの今だけでも合唱部に入ってくれないかと誘われ、仕方なく入りました。
先生は若くては美人だし女子は多いし、とそんな理由もあったのですが、そのうち歌うことが楽しくなってきました。
結局その合唱部に居着いてしまいました。

と、ATOKのフリック入力に疲れてきたので、今日はここまでで。
(つづく)  


2018年11月11日

荒野の果てに

佐久古楽合奏団の練習でした。
自分は仕事だったので遅れていくと、それぞれが楽器を持ち替えてクリスマスソングを演奏していました。

聖夜

神の御子

もろびとこぞりて


荒野の果てに

久しく待ちにし、など。

これらの曲は二年前、小諸市の市民交流センターのステラホールで、メンバーが古楽器の演奏家であり音楽家のT氏のステージに賛助出演した時に、氏と共に演奏したものらしいです。
ふたりのI氏ら以外は初心者ですが、初見でも演奏できる4声のコンソートで、とても良いアレンジの楽譜でした。

ティータイムを挟んで現在のメンバー6名で演奏できる6声のコンソートを練習。
フェラボスコのファンタジアは難しく、次にウィールケスの6声のファンタジアを。こちらは26小節しかない短い曲ですが、印象的なフレーズが各声部に引き継がれる分かり易い曲です。


日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会の研究誌がでていて、



WEB版が協会のホームページからダウンロードできるので(確認したらまだのよう)、しようと思っていたのですが、メンバーである楽器制作家のI氏(会員)が全員の分を用意してくれていました。感謝です!
リンク先参照。
ヴィオラ・ダ・ガンバの手引き

表紙の絵がなかなかカワイイです。絵本作家の横田稔氏の絵ですね。  


2018年11月04日

高山村・一茶ゆかりの里「一茶館」へ、行く

思い立ってと言おうか前々からと言おうか、とにかく高山村の一茶館に行ってみたかったので、貴重な日曜休み(11月も何かと忙しく日曜出勤の可能性もあるので)行ってきました。
前々から行きたかったので、Google mapで自宅からどのくらいの時間で行けるか調べてあり、それによると菅平を越えれば一時間半も掛からないとのこと、もちろん車で、です。
4ナンバーの軽なので、後ろの荷物スペースに愛車のダホンボードウォークを積み(これがちょうど良いスペースなのです)、自宅を出ました。
スポーツ車で全て自走としないこのような車載は、長距離の移動は車で、短距離の移動は自転車で、と非常に最適な方法です。ただ輪行と違い、必ず車を置いた場所に戻って来なければならない不便さもありますが…。

旧型の軽自動車で菅平越えに多少の不安はありましたが、難なく高山村村内に。
自転車を積んで来たのですからどこかで「デポ」して、そこから自走で一茶館へ向かおうと思ったのですが、なかなか適当な場所がなく、そうこう考えているうちに一茶館に到着してしまいました。


【紅葉したツツジに囲まれたミュージアム】

駐車場に車を停めていると、何台かも同じように駐車場に入ってきます。開館時間の9時を一時間ほど回っていますが、お客は多いようです。
受付で入館料を支払っていると、今日は蕎麦祭りがあり蕎麦が振る舞われるとのこと。入館料で賞味できるようです。
そういえば館の回りに「そば祭り」の幟がいくつも立たっていました。


【リーフレット】

一茶の人生は、実母を幼い頃に亡くし、ソリのあわない継母に育てられ、唯一優しかった祖母が亡くなると江戸へ奉公に出され、過酷な幼少期を過ごします。
結婚を三度しますが、若い細君は早死し、生まれた子どもたちは幼くして亡くなってしまいます。
継母や兄弟との遺産相続争いなど、波乱万丈でした。
そのようでしたから、生涯孤独で、幼少期の体験や子どもたちを幼くいて亡くしたことが、一茶の句に「子」を詠んだ俳句が多い理由だと思いますし、そのどれもが優しい気持ちで溢れているような気がします。

そういう一茶ですが、一茶の頃の俳諧界の番付には東西の番付には一茶の名前はありません。その位置は行司になっています。それは最高峰であったということです。

展示を眺めながら時を過ごすと、そばの振る舞われる時間に。
そばは、高山村で滞在した久保田家の離れ家(復元)で振る舞われました。


【逗留した離れ家】

蕎麦を久しぶりに食べた気がします。しかも新そば。


【離れ家の内】

離れ家の中でそばを食しました。


【蕎麦】

大変美味しかったです。

土産物を何点か買い、一茶館を後にしました。また訪れたいところです。


【土産品】

そのまま小布施までいき、道の駅おぶせでデポして自転車を走らせようかと思いましたが、どうも肩の調子がよくありません。
実は、先週の土曜日に野沢公民館で「クラシック音楽入門」のあとから肩が痛くなり始めました。でっかいテオルボの練習で無理をしたのかも。
そんなわけで、ポタリングは諦め、帰路の菅平越えに。

高山村は北信、小諸は東信、非常に遠いイメージがありますが、走行距離は往復130キロ。二時間半あれば行って帰れます。
午後から天気を悪くなり、早めに帰宅して良かったかなと思います。